5月6日頃は立夏。日本古来のお田植え神事は、早乙女のおまつりでした
古く日本では、田植えの月に「五月忌み」という行事をしていました。これは、神聖な行事である田植えは早乙女(若い清らかな女性のこと)がするものとされ、田植えの前には一定期間心身を清める「物忌み」をしていました。早乙女は菖蒲や蓬で屋根を葺いた小屋に一晩こもり、菖蒲酒を飲んで穢れを祓い、神聖な存在になってから田植えに臨みました。これは女性のためのおまつりで、堂々と休める嬉しい日でもありました。
端午の節供は、武士の時代に男の子の祭りとして定着
武士の力が強くなると、「菖蒲」が武を尚(たっとぶ)「尚武」や「勝負」に通じ、葉の形が刀に似ていることから、兜に菖蒲を飾ったり流鏑馬(やぶさめ)をするようになり、男の子のおまつりに変わっていきました。さらに、江戸幕府によって五節供のひとつに定められると、男の子が強く逞しく成長して立身出世することを願う行事として定着していきました。
鯉のぼりの由来
江戸時代、男の子が生まれた印として幟(のぼり)を立てた武家をまね、町人たちが和紙で作った鯉の幟を揚げたのが始まりと言われています。鯉は立身出世のシンボルで、鯉が滝を昇って龍になったという「登龍門」伝説に由来します。また、鯉のぼりの中には五色の吹き流しがありますね、これは古代中国の陰陽五行説に由来し「木=青・火=赤・土=黄・金=白・水=黒」を表しています。これを五色(ごしき)といい、陰陽五行説では、この5つの要素がこの世のものすべての根源と考えられていました。
五月人形の由来
「五月人形」は、人形が人の厄を受けてくれるという身代り信仰のひとつで、有名な武者を模したものを「武者人形」と呼び、勇ましい男子に育つように、との願いが込められています。人形は一人一人の身代わりなので、長男に金太郎、二男に牛若丸というように、一人に一つそれぞれの分を飾りましょう。
塗り絵をして飾りましょう!