「豆まき」は節分の代表的行事です。本来、節分は季節の節目である立春、立夏、立秋、立冬の前日のことをさし、年に4回あります。
豆まきの標的は「鬼」。「鬼」は災いや病など悪いことを引き起こす邪気の象徴とされています。邪悪な鬼に、豆を打って追い払う行事は中国伝来の行事「追儺」(ついな)が由来です。奈良時代に日本に伝わり、宮中で行われるようになったといわれています。
豆は魔(鬼)の目を打ち、滅することから「魔目」「魔滅」に通じるという説もあります。
■豆まきの仕方
○ 豆は必ず炒り豆で
豆には穀物の霊力が宿っているとされています。また、芽が出る寸前の春の豆は生命力の象徴で縁起が良いとされていますが、拾い忘れた豆から芽が出ると良くないことが起こるといわれています。
豆は必ず火を通してからまきましょう。
・神棚に祭って鬼退治のパワーアップ
炒った豆を枡に入れ、神棚にお供えします。神棚がない場合は南の方角に置き、夜を待ちます。
○大きな声で「鬼は外!福は内!」
豆をまくのは、家長の役目とされ、その年の干支の年男、年女も吉とされています。家中の戸を開け放して「鬼は外!福は内!」と大きな声で唱えながら家の外と内に豆をまきます。豆をまいたら、鬼が入ってこないようすぐに戸を閉めます。
○年取り豆を食べて無病息災
まき終わったら、自分の年齢の数にひとつ足した「数え年」の数だけ豆を食べ、無病息災を願います。