私事ですが、一昨年から「梅花流詠讃歌」のお唱えを習いはじめました。祖母が習っていた時のお道具がそのままあったということもあり、現在は若輩者ながら大先輩方とご一緒させて頂いて月2回練習をしています。

お稽古の度にお寺さんの本堂にお邪魔するのですが、何故かお寺さんに行くと心が落ち着きます。お寺さんのお線香の香りも大好きです。

曹洞宗の開祖である道元禅師が仏道に入った理由は、供養のために焚かれたお線香の煙が薫るのを見て世の無常を感じたそうです。時は過ぎていくのが世の定めだと、いつまでも悲しみの中にいても時は止まってくれないと感じ仏道に入ったそうです。

私もお香を焚くようになって、香の煙が薫るのをぼぉっと見ていることがあるのですが、確かに止まることなく煙は動いているのですよね。道元さんの気持ちがわかる、なんて思ったらおこがましいですが、お香って香りだけでなく色々なことを発見させてくれるものだと、つくづく感じています。